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ピアノ:ゲルハルト・オピッツ

Gerhard Oppitz, piano

プロフィール

 ゲルハルト・オピッツはドイツ・ピアノの正統派を代表する演奏家として国際的にその名を知られている。音楽解釈におけるこの楽派の流れは、オピッツ自身の師であるヴィルヘルム・ケンプに繋がり、そしてその源流は、リストやベートーヴェンにまで直接遡る。

 1953年、バイエルン州生まれ。5歳の時にピアノを始め、11歳で早くも公式の場でモーツァルトのニ短調協奏曲を演奏した。その際に演奏を聴いたシュトゥットガルト国立音楽大学の教授パウル・バックに見出され、1974年、ミュンヘンに移り住むまで、彼の元で研鑽を積む。

 1973年ヴィルヘルム・ケンプと出会い、教えを受けるようになった彼は、ケンプから主にベートーヴェンのソナタと協奏曲について学んだ。師のケンプは、自身の解釈との著しい相似性に感服、彼の遺志により、オピッツは後継者として音楽的伝統を引き継ぐこととなった。

 1977年、第2回アルトゥール・ルービンシュタイン・コンクールで第1位優勝。この優勝により、一躍、世界的に脚光を浴びる。翌年には、名門ドイツ・グラモフォンより最初のレコードをリリース。1981年、ミュンヘン国立音楽大学で開校以来最も若い教授となる。これまでに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめ、バイエルン放送交響楽団、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ニューヨーク・フィルハーモニック、ボストン交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団等のオーケストラと、カルロ・マリア・ジュリーニ、リッカルド・ムーティ、ロリン・マゼール、ズービン・メータ、サー・コリン・デイヴィス、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ホルスト・シュタイン、サー・ネヴィル・マリナー、ヘルベルト・ブロムシュテット、ドミトリー・キタエンコ、ガリー・ベルティーニ等の指揮者と共演している。

バッハからブーレーズまで幅広いレパートリーを持つが、特にシューベルト、ベートーヴェン、モーツァルト、バッハ、グリーグ、ブラームスのピアノ作品全曲を重要なレパートリーとしている。とりわけベートーヴェンとブラームスに関しては、世界最高の演奏者の一人として高く評価されており、世界各国で、ベートーヴェンおよびブラームスの全曲演奏会をたびたび行っている。

 これまでに発売されたCDは80枚を超え、1989~1997年にBMG/RCA と専属契約を結んでレコーディングを行った。その中には、ベスト・セラーとなったブラームスのピアノ作品全集、サー・コリン・デイヴィス指揮バイエルン放送交響楽団とのブラームスおよびウェーバーのピアノ協奏曲集、グリーグのピアノ作品全集、マレク・ヤノフスキ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とのベートーヴェンのピアノ協奏曲集がある。最近ではヘンスラー・レーベルから、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集、シューベルトのピアノ作品集(全12枚)に続いて、シューマンのピアノ作品集(第1集~3集)がリリースされている。

 日本では1994年、NHKテレビのベートーヴェン・ソナタの演奏およびレッスンが爆発的人気を呼んだ。親日家でもあり、日本で最も人気のあるピアニストの一人である。