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音楽監督・指揮者紹介

© Shintaro Shiratori

Conductor Laureate / Emeritus

小澤 征爾

Seiji Ozawa

プロフィール

1935年、中国のシャンヤン(旧奉天)生まれ。幼いころからピアノを学び、成城学園中学校を経て桐朋学園で齋藤秀雄に指揮を学んだ。

1959年秋、ブザンソン指揮者コンクールで第1位を獲得。当時ボストン響の音楽監督であり同コンクールの審査員であったシャルル・ミュンシュに翌夏タングルウッドに招かれ、クーセヴィツキー賞を獲得。

カラヤン、バーンスタインに師事した後、シカゴ響のラヴィニア・フェスティバル音楽監督、トロント響、サンフランシスコ響の音楽監督を歴任し、1973年にボストン交響楽団の第13代音楽監督に就任(タングルウッド音楽祭芸術監督は1970年より)、アメリカのオーケストラ史上でも異例の29年という長期にわたってその任を務め、世界最高のオーケストラの一つとの評価を確立した。さらに2002年秋から2010年春までウィーン国立歌劇場の音楽監督を務めた。

ヨーロッパでの評価と人気は絶大なものがあり、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、パリ・オペラ座など世界的オーケストラ・歌劇場で定期的に出演。中国とは1978年に中国政府の公式招待による訪中以来、度々意義深い音楽・文化交流を果たしている。

日本においては、1972年に齋藤秀雄、山本直純、旧・日本フィルを脱退した楽団員らとともに新日本フィルハーモニー交響楽団を創設、数多くの名演を残したほか故・ロストロポーヴィチやポリーニ、アルゲリッチ、ノーマンといった世界的アーティスト達との出会いをつくった。1985年から始めたコンサート・オペラ形式での上演は前音楽監督アルミンク指揮によるコンサート・オペラの原型となっている。また1990年から定期的な本格オペラ公演<小澤オペラ・シリ-ズ>を全10回開催。また1998年長野五輪のために世界の国歌を録音した(PHCP-11033)。海外公演では香港公演(1973)、ニューヨーク国連本部での「国連デー」の演奏と続くアメリカ・欧州公演(1974)、欧州公演(1985)、故ロストロポーヴィチとの日露親善・ロシア公演(1998)、日中友好30周年記念・中国公演(2002)を実現。1999年より同桂冠名誉指揮者に就任、以後も定期的に共演を続けている。

このほか1984年に齋藤秀雄没後10周年記念公演をきっかけにサイトウ・キネン・オーケストラを設立、1992年に国際的音楽祭“サイトウ・キネン・フェスティバル松本”へと発展させた。1990年に設立された水戸室内管弦楽団の活動に参加、2013年4月より水戸芸術館館長兼 同管弦楽団総監督を務める。また、2000年からは若い音楽家の教育を目的に、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトを開始。

主な受賞歴として2007年ウィーン国立歌劇場名誉会員への選出、2008年フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章オフィシエの授与、フランス芸術アカデミー外国人会員(正会員)への選出、日本での文化勲章受章など。2011年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した。

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