1997年より葛飾北斎生誕地、国技館などで知られる歴史と伝統の街・墨田区に移転。
同年オープンのすみだトリフォニーホールを活動の本拠地とし、日常の練習と公演を行うという日本初の本格的フランチャイズを導入。その後開催されたロストロポーヴィチによる「ショスタコーヴィチ・フェスティヴァル」や井上道義指揮の「マーラー・ツィクルス~交響曲全曲演奏会~」などでは非常に高い評価を得ている。
1999年、小澤征爾が桂冠名誉指揮者に就任した。
現在、すみだトリフォニーホールとサントリーホールで定期演奏会、特別演奏会を行うほか、地元の学校体育館や小中学校の音楽授業、各種施設を訪れるなど、地域に根ざした演奏活動も精力的に行っている。
2004年夏からは音楽家・久石譲と新プロジェクト「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」を立ち上げたほか、楽員の自主的な発案「室内楽シリーズ」を始めいずれも高い評価と人気を得ている。また、久石譲とのコラボレーションとして映画『千と千尋の神隠し』(2002年公開)『ハウルの動く城』(2004年公開)、最新作『崖の上のポニョ』(2008年公開)の管弦楽を担当、さらなる活躍の場を広げている。
このほか、小澤征爾との欧州公演(1985)、小澤征爾、故ロストロポーヴィチとの日露親善・ロシア公演(98年)、小澤征爾との日中友好30周年記念・中国公演(2002)、スペイン公演(2004)など、何れも現地で高い評価を得た。
2003年から13年までクリスティアン・アルミンクが音楽監督を務め、06年『火刑台上のジャンヌ・ダルク』で第3回三菱信託音楽賞奨励賞、09年7月にはフランツ・シュミット作曲オラトリオ『七つの封印を有する書』で第18回三菱UFJ信託音楽賞(以上アルミンク指揮)の受賞では、史上初めてオーケストラが受賞した例となった。同公演のライヴレコーディングも高い評価を得ている。
またハイドン没後200年にあたる同2009年の2月、フランス・ブリュッヘン・プロデュースによる『ハイドン・プロジェクト』を開催、絶賛を博し第22回ミュージック・ペンクラブ音楽賞を受賞。11年2月には続編となる『ベートーヴェン・プロジェクト』で再び高い評価を獲得した。
2010-2011シーズンより、Music Partner of NJPとしてダニエル・ハーディングが指揮者陣に加入。
2011年6月、自身も東京で体験した「東日本大震災」のためのチャリティーコンサートは各紙で取り上げられ、熱狂的に迎えられた。また震災当日に行われた就任披露公演は『3月11日のマーラー』というドキュメンタリー番組(NHK総合テレビ)になり、大きな反響を呼んだ。
2011年夏に続き、2012年8月には、創立40周年および日中国交正常化40周年を記念して元音楽監督・小泉和裕の指揮で中国公演を開催、現地でも好評を博した。
2013-2014シーズンより、ドイツ人指揮者インゴ・メッツマッハーがConductor in Residenceとして新たに指揮者陣に加入(~2015年8月)、ハーディングとの二頭体制が始動。ツィンマーマンやヴァレーズなどの現代曲とベートーヴェン、R.シュトラウスを組み合わせた独特のプログラムは話題を呼んだ。2013年9月の就任披露公演では『ワルキューレ』第1幕をコンサート形式で取り上げ、ヨーロッパの歌劇場で名声を博する手腕を見せた。
2014年5月には、特別協賛企業であるオリックス主催で、韓国の釜山・水原・ソウルの3ヶ所での公演を行い、成功をおさめた。
2014年10月の#531定期演奏会〈トリフォニー・シリーズ〉(指揮:インゴ・メッツマッハー)は、公益財団法人アフィニス文化財団が「音楽文化の担い手としてのプロオーケストラが主催する、わが国もしくは地域の音楽界にとって意義がある企画」と認められ厳選されたオーケストラ公演に助成をしている、「アフィニスエンブレム」に選ばれた。
2016年9月(2016/2017シーズン)、ドイツの歌劇場で研鑽を積んだ指揮者・上岡敏之が音楽監督に就任(~21年8月)。
レコーディングとしては、上岡敏之とのマーラー『交響曲第1番「巨人」』をはじめ、マーラー『嘆きの歌』(初稿版)『ブルックナー:交響曲第7番(ハース版)』『アルゲリッチ・ピアノ協奏曲/シューマン&ショパン』『THE BEST / WAGNER』『ブラームス:交響曲第1番&マーラー:交響曲第3番』、『マーラー:交響曲第5番』、『マーラー:交響曲「大地の歌」』『ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付」』『フランツ・シュミット作曲オラトリオ「七つの封印を有する書」』『ヴェルディ・レクイエム』などがリリースされている。
指揮者・佐渡裕が2023年4月より第5代音楽監督に就任。