国や地域に因んだ本シリーズのシーズン最後を飾るのは、ロシアの名作たち。
前半は20世紀に書かれた明快な名曲が続く。プロコフィエフの組曲「3つのオレンジへの恋」は、20世紀ロシアのオペラ&管弦楽曲を代表する作品の1つ。有名な「行進曲」をはじめとするお洒落で機智に富んだ音楽が聴きものとなる。おつぎのハチャトゥリアンのヴァイオリン協奏曲は、哀愁漂うメロディ満載の民族的な協奏曲の代表格にして20世紀屈指の名品。ここでも、注目のヴァイオリニスト、アレクサンドラ・コヌノヴァのソロが楽しみだし、佐渡と共に奏でる熱く土臭い音楽に浸る喜びは大きい。
後半は19世紀ロシアの大家チャイコフスキーの交響曲第4番。巨匠の三大交響曲の第1弾にあたるこの曲は、ラテン的な情熱と清冽なメロディに溢れた華やかな作品だけに、佐渡の躍動的で熱っぽい持ち味にもピッタリだ。すなわち本公演は、1年のエキサイティングな締めくくりとなる。