佐渡音楽監督がアメリカに因んだ作品を披露するコンサート。
まずはガーシュウィンのピアノ協奏曲が大注目だ。ソロを弾く上原ひろみはアメリカ在住の世界的ジャズ・ピアニスト。西江辰郎(コンサートマスター)、ビルマン聡平(首席第2ヴァイオリン奏者)とのユニット活動でも人気を博すなど当楽団と縁のある奏者だし、何しろ佐渡が「本当に天才。聴くと皆さん驚かれると思う」と絶賛する名手ゆえに、定期初登場への期待は限りなく膨らむ。曲はジャズを得意とする奏者に最適の内容。しかもノリの良い佐渡とのコラボとなれば、胸弾む快演必至だ。
後半の「管弦楽のための協奏曲」は、バルトークがアメリカ亡命後に生み出した、彼の作品中屈指の明快な音楽。様々な楽器が交代に活躍する曲で、佐渡も「団員の自主的なアンサンブルを引き出し、その音楽性の高さをお楽しみいただきたい」と語るだけに、達人揃う新日本フィルの各パートの妙技と佐渡との深化した絆を体感したい。
同内容公演を横浜みなとみらいホールでも開催します。