ワルシャワ・フィルの音楽監督を務めたアンド レイ・ボレイコが、出身地ロシアの名品を聴か せる。1957年生まれのボレイコは、様々な楽 団のポストを歴任し、ベルリン・フィルをはじめ 多数の著名楽団に客演している実力者。ショ スタコーヴィチの交響曲第11番「1905年」は、「血の日曜日事件」を壮絶に描いた交響詩風 の大作だけに、名匠の劇的な音楽作りと新日 本フィルの機能性が聴きものとなる。

 ま た 、2009 年 ジ ョ ー ジ ア 生 ま れ の 天 才 ピ アニスト、ツォトネ・ゼジニゼのソロも大きな 見どころ。9歳でリサイタルを開き、6歳から作 曲 を 始 め た 彼 は 、 N H K で も 放 送 さ れ た 10 歳 時のドキュメンタリーや、バレンボイム、ラトル 等の絶賛で話題を集めている。演目のストラ ヴィンスキー「ピアノと管弦楽のためのカプリッ チョ」は、同作曲家には珍しく華麗でメロディ アスな“隠れた名曲”。日本の楽団との初共演 も注目される稀有の逸材が、その魅力をフレッ シュに明示してくれる。

関連コンサート