音楽監督・佐渡裕の今季の定期初登場となる本公演は、佐渡が掲げる「ウィーン・ライン」の中でも最大の交響曲、マーラーの3番の登場。シーズンの白眉がいきなり訪れる。
同曲は全6楽章・約100分の超大作。多数の打楽器を含む巨大管弦楽に加えて、第1楽章では小太鼓、第3楽章ではポストホルンが舞台裏で奏し、第4、5楽章にアルト(今回はメゾ・ソプラノ)独唱、第5楽章に女声&児童合唱が入る。つまり、1曲で多様な音楽を楽しめ、様々な色彩感や精妙な絡み合いを味わえる。元々「夏の朝の夢」と題され、「自然への賛美」が描かれたこの曲は、暗くも重くもなく、特に美しく流れゆくフィナーレは誰しも感動必至。同作曲家の悲劇臭が苦手の方も安心して堪能できる名作だ。
加えて佐渡のマーラーといえば、同作曲家を十八番とした恩師バーンスタイン譲りの快演の予感が濃厚に漂う。特に25年1月の9番の入魂の名演を思えば、胸躍らずにはおれない。