一流ヴァイオリニストにして躍進中の指揮者ジュリアン・ラクリンと、人気、実力共に抜群のヴァイオリニスト、三浦文彰のレアな共演に酔いしれながら、ドイツ屈指の名曲を堪能する公演。3歳からウィーンで暮らす名奏者ラクリンは、近年複数のポストを持つなど指揮者としても活躍している。そして三浦は、ウィーンで彼に学び、多大な影響を受けた。15年以上の親交がある二人だが、ラクリンのタクトで三浦がソロの協奏曲を演奏するのは今回が初めてとのこと。深い信頼関係を築く両者ならではの親密な音楽が期待される。

まずはバッハの協奏曲における二人のヴァイオリン共演に注目。ここで窺い知れる各々の個性と共通点が興味深い。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、三浦がラクリンの指揮でいかなるソロを聴かせるか?が当然の見どころ。そしてリズムが弾むベートーヴェンの交響曲第7番では、ウィーン仕込みのラクリンが紡ぐ、王道にして生気に富んだ音楽を満喫したい。

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