佐渡音楽監督が、「フランス」にちなんだ作品を振って、今シーズンの「扉」を華麗に閉じる。

 かつてパリのコンセール・ラムルー(ラムルー管)の首席指揮者を長く務めた佐渡にとって、フランスは縁浅からぬ国であり、その音楽も十八番の1つだ。特に今回はメインが色彩感に富んだ「幻想交響曲」だけに、エキサイティングかつ精緻な名演が待っている。

 前半はモーツァルトの名作、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲。こうした形態は主にパリで流行しており、本作も直前の「マンハイム・パリ旅行」の影響下で書かれている。ただし今回は、ビルマン聡平(首席第2ヴァイオリン奏者)、瀧本麻衣子(首席ヴィオラ奏者)という新日本フィルの団員がソリストを務める点が肝となる。佐渡は「協奏交響曲はソリストとオーケストラが一緒に作っていくタイプの作品ゆえに、楽員がソロを弾くに相応しい」との旨を語っているので、そうした稀有の一体感を味わいたい。