《祝・国際女性デー2025》
女性活躍をたたえる国際女性デー。今後世界で活躍が期待される16歳のヴァイオリニストの新星、中原梨衣紗さんにお話を伺いました。「自分の奏でる音で新しい未来を切り拓くため、そしてその音で人の心を動かせる音楽家になりたい」という、中原さんのソリストとしての志や心構えを伺い、胸が熱くなりました。 是非、中原さんと新日本フィルの共演する「新しい風」名曲コンサート公演にいらしてください。
NJPとの初共演を前に、中原さんの今のお気持ちをお聞かせください。
新日本フィルハーモニー交響楽団の皆さまと共演させていただくことを、大変光栄に思います。 歴史あるオーケストラとの共演ということもあり、緊張もしておりますが、この貴重な機会を心から楽しみにしています。 音楽が与える力を改めて実感しながら、オーケストラの皆さまと一つの曲を創り上げていきたいと考えています。 ご来場の皆さまにも、その情熱が伝わるように演奏に取り組みますので、ぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。
ヴァイオリン以外で、中原さんが夢中になっていることがあったら教えてください。
司馬遼太郎の『竜馬がゆく』という小説にハマっています。
もともと歴史が大好きなのですが、ある時坂本龍馬の生き方について知る機会があり、興味を持ちました。読み進めるうちに、彼の常識にとらわれない自由な発想や行動力、鎖国されていた当時から西洋などの世界を見据えた広い視野を持ったところに惹かれていき、気づけば夢中になっていました。
龍馬のように、社会の波に飲み込まれるのではなく、何事にも自分を持って積極的に挑戦できる人になれたらいいなと思いながら読んでいます。
あとは、毎日ではありませんが、時間がある時はランニングをしています。毎回6kmのコースを走っている最中は頭が空っぽになるような気持ちよさがあり、気晴らしになっています。
3月8日は国際女性デーだそうです。音楽家として既に前に踏み出されている中原さんから、音楽家を志している同世代の人たちに(男女限らず) 何かメッセージをください。
音楽の道は決して楽な道ではありません。女性音楽家たちは困難を乗り越え、情熱と才能によって、新たな可能性を切り開いてきました。そして音楽界全体がより豊かで多様なものとなりました。 この日にかつての彼女たちに思いを馳せ、思うようにいかず迷う瞬間もあると思いますが、困難を乗り越えた先にこそ、きっと本当の成長があるのだと自分自身に言い聞かせています。
坂本龍馬は「世に生を得るは事を成すにあり」と言いました。私たちが音楽家を志すのも、ただの偶然ではなく、自分の奏でる音で新しい未来を切り拓くため、そしてその音で人の心を動かせる音楽家になりたいと願っています。
中原梨衣紗さん出演の新日本フィルハーモニー交響楽団 特別演奏会
“新しい風”名曲コンサート vol.3
