ボーダーコリーの愛犬、ブランです。妻の希望もあって、2019年12月、2ヵ月の子犬の時から飼い始めました。それまで夜遅くまでお酒を飲んで気分転換していた生活が一変。犬中心の生活を楽しんでいます。

ボーダーコリーは羊の群れを誘導する牧羊犬で、賢く、コミュニケーション能力の高い犬種です。その分活発で運動量も多いので、訓練は不可欠です。ブランが家に来てすぐにトレーナーさんの所で躾の訓練を始め、そのまま現在はオビディエンスという訓練競技をしたり、また車で40分ほどの所にある牧場で牧羊犬としてのトレーニングをしたりとドッグスポーツを楽しんでいます。ドッグスポーツは、犬の持っている能力を引き出してのばすことができ、飼い主も愛犬とともに達成感を共有できて、犬も人間もハッピーになれるとても素敵なスポーツだと思います。ただ夏はスポーツには暑すぎるので、もっぱら川遊びを楽しみました。それまでインドア派で外での活動にまったく興味がなかったのですが、身近にこんなに豊かな自然があったのかと、あらためて自然の美しさに感動しています。親バカになりますが、ブランは意欲的で吸収が早く、いろいろなことができるようになってきているので、そろそろ競技にもチャレンジしてみようかなと……。犬から教えられることはたくさんありますね。

大学を卒業してドイツのオーケストラに数年在籍した後、NJPに入団したのが1997年。ここ5年ほどはインスペクターも務めています。主にリハーサルの進め方について、指揮者と楽員の間の調整をしたりする役割で、自分の演奏でいっぱいいっぱいの時にはしんどい時もあるのですが、引き受けたからには、しっかり務めなければという気持ちで頑張っています。指揮者とのコミュニケーションのとり方など、これまで知らなかったことにタッチできるのは興味深いことです。本番に向けて、全員がよい音楽作りに集中できるよう、これからも自分ができるかぎりのことをしていこうと思っています。

これまで人間関係も音楽中心でしたが、犬のおかげで、これまで付き合いのなかった仕事の人たちと仲良くなり、人間関係が広がりました。犬友さんとのキャンプもとても楽しく、何歳になっても面白いことに出会うものだなぁと感謝しています。この巡り合わせに感謝して、これからも、音楽人として、一人の人間として、人生を豊かに、楽しく過ごしていきたいと思います。

(2023年10・11月定期演奏会プログラム掲載)