ブラームスの2本柱とも言える傑作 高関&ゲルナーが作曲家の真価を問う

 ブラームスの作品は日本のオーケストラ公演の中でよく取り上げられるが、交響曲とピアノ協奏曲が並んで演奏されることは実はあまり多くない。今回は高関健(1994〜2000年、 新日本フィル指揮者)がタクトを取り、ソリストにはヨーロッパで高い評価を得ているアル ゼンチン出身のピアニスト、ネルソン・ゲルナーを迎えて、ブラームスの真価をお聴き頂ける機会だ。

 ブラームス(1833~97)が20代にピアニストとして活躍し、同時に交響曲作曲への強い意欲を持ったことはよく知られている事実だ。 1881年に完成し、ブラームス自身が初演したピアノ協奏曲第2番は独奏ピアノとオーケストラによる交響曲とさえ呼ばれるほどのシンフォニックな響きを持つ作品で、ピアニストにとっては難曲のひとつ。高関&ゲルナーの強力コンビ によって、その魅力が明らかにされる。それに続く交響曲第3番(1883年完成)も、作曲家の見事な彫琢が21世紀の私たちを魅了する。

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