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特別インタビュー

音楽監督 上岡敏之が語るこれからの定期演奏会 4人の指揮者の魅力 第2弾:フィリップ・ヘレヴェッへ

音楽監督 上岡敏之が語るこれからの定期演奏会 4人の指揮者の魅力 第2弾:フィリップ・ヘレヴェッへ

取材・文 片桐卓也(音楽ライター)


新日本フィル 2019年5月~7月の定期演奏会では、海外から4人の指揮者が来日する。
音楽監督 上岡敏之が語る、個性あふれる彼らの魅力とは。


【#606 トパーズ】5/31(金)、6/1(土)指揮:フィリップ・ヘレヴェッへ

ヘレヴェッへさんはスター指揮者のひとりです。古楽からスタートして今はマーラーなんかも振っていらっしゃる。古典にも詳しい方なので、そこを基本にしたシューマン、メンデルスゾーンの世界が開けると思います。シューマンの交響曲第2番はヘレヴェッヘさんからどうしてもやりたいとお願いがあった曲で、彼の思い入れが強くある作品なのだと思います。

ヘレヴェッへさんは知的な指揮者の典型というか、感情だけで動かない、頭ですべてを理解してから動くというタイプだと思います。楽譜でも、頭でそれを理解してから指揮する。楽譜以外にもたくさん文献を読んでいらっしゃる。指揮のアプローチが、楽譜がどうしてそうなったか、ということから始まる方です。

仲道郁代さんとの共演も楽しみです。仲道さんも古い楽器をたくさん演奏なさったりしていると聞いているので、その辺りで古楽やピリオド奏法に詳しいヘレヴェッへさんとの接点があって、新しい発見のあるシューマンのピアノ協奏曲が聴けるのではと期待しています。

シューマンの交響曲第2番は交響曲のようであって、交響曲的でないというか、ところどころで歌曲を書いているような気もする作品です。メンデルスゾーンの影響なのか、ヴァイオリンに華やかな役割を与えている部分もあります。それとハ長調という調性。シューマンのピアノの代表作でもある「幻想曲」もハ長調です。ピアノはひとりで演奏出来るけれど、交響曲はオーケストラと協力しなければ演奏できない。この第2番の中には、オーケストラとうまくやって行きたいというシューマンの思いが現れているような気がします。ヘレヴェッへさんにはまた別の考え方があると思いますが。

演奏会情報

#606 トパーズ

5/31(金)19時開演、6/1(土)14:00開演 すみだトリフォニーホール

プログラム

  • メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op. 26
  • シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op. 54* 
  • シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op. 61 

出演者

  • 指揮:フィリップ・ヘレヴェッヘ
  • ピアノ:仲道郁代*