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特別インタビュー

指揮者 レオポルト・ハーガー氏インタビュー(#603 ジェイド)

指揮者 レオポルト・ハーガー氏インタビュー(#603 ジェイド)


4/11(木)の第603回 定期演奏会 ジェイド<サントリーホール・シリーズ>の指揮者、 レオポルト・ハーガー氏にインタビューを行いました。


© Casa da Música João Messias

メンデルスゾーンの交響曲第3番 「スコットランド」とドヴォルジャークの交響曲第8番は、いずれも日本のクラシック音楽ファンの間でも人気の高い曲です。マエストロが思う、この2曲の魅力を教えてください。また、特にどのような点に注目して聴くと、これらの名曲の新たな魅力を発見できると思われますか?

 

【メンデルスゾーン:交響曲第3番 「スコットランド」】

メンデルスゾーンが20歳の時、エディンバラのホリールード宮殿を訪れた後、16小節のスケッチを書き残しました。それが12年後に、この交響曲第3番 「スコットランド」の序奏部分に使われています。

暗闇、風、霧が第1楽章の雰囲気を彩っていて、コーダに登場する半音階はほぼそのままワーグナーの「さまよえるオランダ人」の序曲にもでてきます。

ワーグナーはメンデルスゾーンのことを“音楽の風景画家”と呼んでいました。(第二楽章の)スケルツォはクラリネットのバグパイプのような五音階のメロディーから始まり、(踊りや歌のような)民謡をとてもよく連想させます。素晴らしい第3楽章はホルンの揺れるリズムに対抗するように美しく流れるような弦のメロディーが現れます。第4楽章は快速のテンポで、ヴィルトーゾ的で、最後は英国王室の栄光で締めくくります。この交響曲の面白みは4つの楽章が切れ目なく一つの輪のように繋がっていることだと思いますね。

 

【ドヴォルジャーク:交響曲第8番】

1890年に初演された交響曲第8番で、ドヴォルジャークは第6、第7交響曲に見られるブラームスの影響をうけたしっかりとした曲の構成を打ち捨ててしまいます。沢山のメロディのアイデアを結びつけて、交響曲の構造を和らげ、ここが特に斬新なのですが、リストやリヒャルト・シュトラウスのような交響詩的なものへ向かって行ったのです。

第一楽章は色彩豊かで目の覚めるようなメロディとテンポ、第二楽章のアダージョはとても純粋な喜びと自然の至福の音楽、有名な第三楽章のスケルツォはワルツの連続、そしてフィナーレはソナタ形式と変奏曲の融合です。彼の親友だったヨハネス・ブラームス、彼がドヴォルザークにスラブ舞曲集を作曲するようにすすめたのですけれど、ドヴォルジャークについてこのように語っています、「彼は我々の誰よりもひらめきがある、彼が没にしたものからみんな主題を拾い出すことができるんだ」。

 

今回の新日本フィルとの共演では、どのような演奏になることを期待されますか?

 

私の目指すものは、オーケストラのみなさんと一緒にメンデルスゾーンの独特の色彩と彼が描こうとした場所を造形することです。そしてドヴォルジャークでは、民族音楽的な思いに光を当てることです。素晴らしい成果に繋がることをとても期待しています。

 

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