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片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫

片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫ロシアの巨匠と日本の俊英奏者がドヴォルジャークの傑作で出会う #604トパーズ

ロシアの巨匠と日本の俊英奏者がドヴォルジャークの傑作で出会う

チェコの作曲家ドヴォルジャークと言えば、数々の傑作を残しているが、その中でも特に有名なのが「チェロ協奏曲」だ。これはクラシック音楽のすべての時代を通して、チェロを独奏とする作品の代表作と言える作品だし、長く親しまれて来た。その傑作で、ロシアの巨匠シナイスキーと日本の俊英・宮田大が出会う。雄大なスケールを持つこの協奏曲で、宮田がどんな表現をするのか、そしてそれがシナイスキーとどんな化学反応を起こすのか。ふたりの〈出会い〉に期待したい。

後半はロシアの作曲家グラズノフの交響曲第5番。全8曲あるグラズノフの交響曲(第9番は未完に終わった)の中で、最もドイツ・ロマン派との近さを感じさせる作品である。第1楽章の力強さ、第2楽章スケルツォの明るさなど、ロシア的でない部分が逆にこの交響曲の魅力となっている。シナイスキーの熟練のタクトが、日本ではあまり演奏されることのないこの交響曲の魅力を教えてくれるだろう。