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片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫

片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫ ロマン派の香り溢れる協奏曲と、作曲家の転換期を示す交響曲を

ロマン派の香り溢れる協奏曲と、作曲家の転換期を示す交響曲を

メンデルスゾーンとチャイコフスキー。どちらもヴァイオリン協奏曲で有名な作曲家であり、イタリアに影響を受けた作曲家でもある。メンデルスゾーンには交響曲「イタリア」があり、チャイコフスキーはこのコンサートで演奏される交響曲第4番をイタリアで書いた。
指揮をするのはフィンランドの俊英ユッカ=ペッカ・サラステ。1994年から2001年までカナダのトロント交響楽団の音楽監督を務めていた時期に、トロントで彼の演奏を何度か聴いたことがあったが、とても情熱的な指揮ぶりが印象に残っている。チャイコフスキーの人生の転機に書かれた第4番の交響曲は、両端の第1、第4楽章のダイナミックさと、第2、第3楽章の繊細な感情がとても良いバランスを保っている。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏するレイ・チェンは台湾出身で、エリーザベト王妃国際音楽コンクールの優勝者。世界的活躍を続けるヴァイオリニストで、その美しい音色が楽しみだ。