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片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫

片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫音楽史上に残るふたりの神童の登場 それぞれの傑作には詩情が溢れる #627トパーズ

音楽史上に残るふたりの神童の登場
それぞれの傑作には詩情が溢れる

 

18世紀に活躍した神童アマデウス・モーツァルト、そしてそのモーツァルトの再来とも言われた19世紀の神童メンデルスゾーン。ふたりの名曲を集めた今回のトパーズは、指揮に尾高忠明を迎え、気鋭のヴァイオリニスト・成田達輝とヴィオラ奏者・東条慧が共演する。メンデルスゾーンの「静かな海と楽しい航海」はゲーテの詩からインスピレーションを得て書かれた管弦楽曲で、後にワーグナーに影響を与えたとも言われている。続くモーツァルトの協奏交響曲 K. 364はヴァイオリンとヴィオラをソロに据えた珍しいスタイルの協奏曲で、1779年の作品。初演の時にはモーツァルトがヴィオラを弾きながら指揮もしたと言われる名作で、特に第2楽章の深い情感が胸を撃つ。再びメンデルスゾーンに戻り、彼の代表作である交響曲第3番「スコットランド」が演奏される。作曲者がスコットランドを訪問した時に得た感動が音楽となって表現される。イギリス音楽に深い共感を持つ尾高の指揮にも注目したい。

関連コンサート

第627回 定期演奏会 トパーズ〈トリフォニー・シリーズ〉

11/20(金)19:15~ 11/21(土)14:00~ すみだトリフォニーホール