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片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫

片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫近代の作曲家たちの心を捉えたサクソフォン その楽器としての魅力に迫る好プログラム ルビー #34

近代の作曲家たちの心を捉えたサクソフォン
その楽器としての魅力に迫る好プログラム

 

オーケストラで使われる楽器、クラシック音楽界で使われる楽器は個々にちゃんと名前を持っている訳だが、その起源を探ると意外に面白いもの。サクソフォンの場合は、楽器の開発者であるアドルフ・サックス(ベルギー人)からその名前が付けられた。管楽器のアンサンブルを豊かにするために19世紀なかばに開発された楽器だが、その魅力的な音色によって、ソロ楽器としても愛用され、20世紀に入ると、ジャズの世界でも使われるようになった。そういう多彩なサクソフォンの魅力は近代の作曲家たちの心をくすぐったようで、このコンサートではアンリ・トマジ(1901~71)、大澤壽人(1906~53)というほぼ同じ時代の作曲家のサクソフォン協奏曲が、気鋭の奏者・上野耕平によって演奏される。日本の指揮界の長老・外山雄三との共演も楽しみだし、その外山がベートーヴェンの傑作・交響曲第7番を指揮するのも聴き逃せない。魅惑のプログラムだ。