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片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫

片桐卓也 の ≪鑑賞のツボ≫ドイツ・ロマン派音楽の真髄をじっくり味わうコンサート #597トパーズ

ドイツ・ロマン派音楽の真髄を

じっくり味わうコンサート

ドイツ・ロマン派の巨匠ブラームスは4つの交響曲、2つのピアノ協奏曲を残しているが、その中からそれぞれ「第2番」が演奏されるこのコンサート。いずれもブラームス40代の円熟した時期に書かれた傑作で、スケールの大きな構成感のなかに様々な情感が溢れたブラームスらしい音楽を堪能できるプログラムだ。

「ピアノ協奏曲第2番」は4楽章形式で、通常のピアノ協奏曲にはないスケルツォ楽章を持つ。ピアノ・ソロは技巧的にとても難しく、オーケストラとの一体感も必要。俊英ヨーゼフ・モーグの力演に期待したい。

「交響曲第2番」はブラームスの「田園」とも呼ばれる作品で、その響きの中にドイツの豊かな自然を感じさせてくれる。「第1番」を苦闘の末に書き上げたブラームスの開放された感覚もそこにある。アメリカ、ヨーロッパでの豊富な指揮経験を持つ名匠ローレンス・フォスターが、ブラームスの心情をどのように表現するかにも、注意しながら聴きたいコンサートだ。